過去のない男

アキ・カウリスマキの「過去のない男」を見た。

(ツタヤが旧作100円で安かったのでレンタルしたけどそもそもうちにはDVDプレイヤーが無く、いい機会なので近くの電気屋で買った。DVDプレイヤーって本当に安いし本体も軽いんですね、おもちゃみたい。DVDを再生するって出たばっかりの頃はそれないりに重量感があって高価たっだ気がする)

 

片桐はいりのエッセイにカウリスマキは俳優に演技指導をするとき「眉毛も動かすな」と言ったくらいに無表情をきわめていたとある。そう、彼の映画はとても無表情だし何が起ころうとそれに演出をすることなく淡々と進んでいく。私はこれがすごく好き。

見ているのがとても心地いい。豊かな表情や、リアクション、映画的演出って、カウリスマキの映画を見る前はなんとも思わず見ていたけど、彼の映画をみるとそれらのことって情報過多というか、ノイズみたいに感じていたのかもと思う。

洗剤や調味料など日用品はスーパーで一目見て瞬時に気に入ってもらえるようアピールポイントがこれでもかと施してある。そういうデザインや文字から入る情報って実はノイズで、無地のものに変えてストレスフリーだって思うことと似ているのかもしれない。

 

ノイズがない映画はとてもおもしろい。

なんだか、作り手と同じテンションで混じり気の無く映画鑑賞ができる気がする。

 

この映画にすごく似ているやつを見ている気がするけど、どれだったかな。

この主演二人と同じ俳優が出ていて、駅のターミナルでの物語で、やたらと時計が映し出されるやつ。最後は二人で電車に乗って故郷?に帰って行くみたいな、いや、故郷を離れて行くんだったかな、ストーリーはあいまいにしか覚えていないけどいたく感動してた気がする。あれかな、10分の短編がたくさん入っているナイスなやつだったかな、

 

アキカウリスマキ、もっともっとたくさん見なくては。

とりあえず今日は海の日なので大きいスクリーンへ「レディプレイヤー1」を見てくることにするよ。